お茶屋さんや料理屋さんの壁際に、竹で組んだ矢来のようなものが置かれていますが、京の街並みの景観のひとつです。
【犬矢来】
建物の犬走りと呼ばれる所に置きますので、犬矢来といいます。
では、なぜ犬矢来を置くのでしょう?
犬のおしっこよけ?
雨だれで建物の根元が腐るのを防ぐもの?
そういった役目もあるのでしょうが、実は雨宿りをご遠慮下さいというものです。
料理屋さんの中ではお客様が大事な秘密の話をしていることが多いものです。
雨宿りの人が、聞くとはなしに中の話を聞いてしまうかもしれません。
料理屋さんにとっては、信用問題にもなりかねません。
そのために、立ち聞きを防ぐ犬矢来が置かれます。